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火山噴火で欧州の空が大混乱 各国で空港閉鎖相次ぐ
2010.4.16 08:59
 【ロンドン=木村正人】アイスランド南部で14日、火山が噴火し
16日未明までに火山灰が欧州北部全域の上空を覆った。
旅客機のエンジンが火山灰を吸い込めば墜落の恐れがあるため
英国など少なくとも9カ国で空港閉鎖や航空便の欠航が相次ぎ
欧州の空は大混乱した。
 噴火したのは首都レイキャビクから東へ約125キロの
エイヤフィヤトラヨークトル氷河の火山で、周辺の住民約800人が
避難した。同氷河では先月20日にも火山噴火が起きている。
 英BBC放送によると、火山灰は風に乗って南東方向に広がっており
15日夕までに英国やスカンディナビア半島に達し、16日未明には
欧州北部の上空を覆った。過去に火山灰の雲の中を通過した旅客機の
ジェットエンジンが火山ガラスや結晶粒、岩石の粉を吸い込んで停止する
トラブルが再三、報告されている。
 このため、英航空当局は15日、ロンドンのヒースロー国際空港など
国内全空港での離着陸を停止。空港の全面閉鎖は16日午後1時
(日本時間同日午後9時)まで続く見通しだ。
2001年の米中枢同時テロでも英国の空港は閉鎖されておらず
全面閉鎖は前代未聞の措置という。
 英国のほか、ノルウェースウェーデンフィンランドデンマーク
アイルランド、ベルギー、オランダ、フランスでも空港が閉鎖されたり
旅客機の運航が停止されるなどして最大5千便が欠航となり
約60万人に影響が出た。
 噴火は大規模で今後、半年以上にわたり、欧州北部の空の交通網に支障が出る恐れがあるという。