燃えよドラゴン

生姜焼きのち
午後より 初焼き
13〜14時半

2011年5月29日(日)「しんぶん赤旗
宮城県の復興計画 野村総研が全面関与
知事「地元の人 入れない」

東日本大震災からの復興をめぐり、宮城県では村井嘉浩知事が大企業が漁業権を
獲得しやすくなる「水産業復興特区」構想を打ち上げる(10日)など財界と
同じ「構造改革」路線が突出しています。同構想には、漁業者が激しく反発して
いますが、知事は「撤回するつもりはない」(23日)と貫徹する構えです。
住民の頭越しに次々と打ち出す宮城県復興の「青写真」づくりが、財界系シンクタンク
野村総研の“全面バックアップ”でおこなわれていることが明らかになりました
宮城県は現在、震災復興計画第1次案の事務局原案を作成中で、6月3日に開催される
2回目の「県震災復興会議」に提出、有識者の意見を聴取する予定です。
この原案作成に野村総研が全面的にかかわっています。
 県震災復興政策課担当者は28日までに、計画作成への支援は「野村総研からの申し出」
であり、原案を共同でつくっていることを認めました。野村総研コーポレートコミュニ
ケーション部担当者は、総研側がコンサルタント3〜4人を派遣し、県側と一定の間隔で
ミーティングを重ね、「全般的にアドバイスする」形をとっていると説明します。
「株式会社野村総合研究所宮城県の震災復興計画の策定を全面的に支援することで
宮城県と合意しました」
 野村総研は4月14日にこう発表していました。
 事務局原案について意見を出す県の「復興会議」は、野村総研顧問や三菱総合研究所
理事長らが委員として顔をそろえ、「委員12人のうち県内在住者はわずか2人」
河北新報18日付)。委員19人全員が県内在住者である岩手県の「津波復興委員会」
と著しい対比をなしています。第2回「復興会議」は、「委員の大半が首都圏在住のため…
村井知事らが上京」(同)し、都内で開催するありさまです。
 村井知事は4月25日の記者会見で、会議の委員選定について問われ、「あえて地元の方
はほとんど入っていただかないことにした」と表明。その理由として「地球規模で物事を
考えているような方に入っていただいて、大所高所から見ていただきたいと考えた」などと
語っていました。