一身独立して一国独立す!

1時 まえ 曇り
3時 すぎ 天や¥620(\100off)
夜 カレー

現在の違憲論の論調は、個別的自衛権なら健全な防衛であり、集団的自衛権は悪魔的であるという“誇張的・グロテスク”な描き方になっていると思います。従来の内閣法制局憲法解釈が、憲法上発動することが許される個別的自衛権と、許されない集団的自衛権という形で完全に峻別してきたことの影響を見て取れます。…(略)…集団的自衛権が全く認められない世界というのは逆に恐ろしい面もあります。現在の国際立憲主義体制では、軍事的措置を取るかの判定権を、国連の安全保障理事会に独占させています。常任理事国である5つの大国は拒否権を持っていますから、いずれかがこれを行使してしまうと、加盟国は軍事的対応を取ることができません。そうすると、侵略された国は切り捨てられることになってしまい、自分以外に守る国は一切いなくなるということになります。

集団的自衛権は、こうした安全保障理事会でのプロセスを経ることなく、第三国が他国の防衛行動をすることを法的に正当化するもので、安全保障を実現するための補完性を持っています。国際立憲主義体制の基本思想からは、自国以外の国の防衛を、自国にまったく関係のない他者を防衛することとして考えることは妥当とはいえないのです。 (山元)