「今年は何にチャレンジするか」

甲陽軍鑑」の中で、次のようなことが書かれているという。
(1)立派な大将がいて奇策を用いる敵に対しては、こちらは正攻法で対処
(2)立派な大将がいなくて奇策を用いる敵に対しては、こちらも奇策で対処
(3)立派な大将がいて正攻法でくる敵に対しては、こちらは表面上、奇策をとるように見せて、実は正攻法で対応
(4)立派な大将がいなくて正攻法でくる敵に対しては、こちらの格が上だということで圧倒する

戦略的発想には2つのタイプがある。
(1) 何が何でも達成したい目的をまず設定し、そのあとでそれを達成するための手段を探す
(2) 自分に与えられた (利用可能な) 手段を使って何が達成できるかを考え、達成できそうな目的を決める

マキアヴェリは、中立を選ぶことの愚を強調している。中立政策は、孤立しているか、絶対的強国の場合のみ有効で、圧倒的な強者が存在し、どのような同盟によっても対抗できない場合は、強者につくべきだとする。

【成果を出すには】
成果を表す指標だけでなく,それを達成するための行動を指標として提示する。
現場を動かすには,戦略やビジョンを社員がピンとくる段階まで落とし込まなければならないのである。
指標を決めて何をすればよいのかを具体的に示せれば,現場の足並みはそろってくる。成果を早く出すには,数字の見せ方も肝心だ。
1つは,目標の達成度合いを人事評価と連動させること。もう1つの手としては,数字を全社に公開しお互いの取り組み状況が見えるようにする方法がある。外部の目にさらされれば,現場は「放ったらかしにはできない」という雰囲気になってくる。
数字で動く現場と聞いて真っ先に思い浮かべるのは営業部門だろう。売り上げやシェアといった明確な数字を週次や月次で追うからこそ活発に動ける。営業部門以外で現場を動かすのに苦心している方は,数字を取り入れてみることによって解決できる可能性は高い。
とはいえ,指標の選び方によっては現場が間違った方向へ動いてしまう。最適な指標を見つけられるかどうかで数字活用の成否は分かれる。つまり,現場が納得する数字であるかどうかが肝要だ。設定した指標が,「目標達成と因果関係が強い」「自分の業務に密接している」という条件を満たした場合にのみ現場は動く。