振り回されすぎな日々

連休谷間の三日間も、モー終わり・・。
一日、中。

変動費体質」
変動費体質とは売上高が増えればコストも増え、売上高が
減ればコストを減らすことが出来るという損益バランスをした
企業である。
 実際、当該企業は売上原価が90%前後であるのに対し、
販売管理費は平均すると7.4%である。
 通常、売上原価というものは売上高の増減に比例するもので
あるため、売上原価のウェイトが大きいということは、
変動費体質」であると言える。
変動費体質の企業は、売上高の増減に合わせてコストも変化
させることができるのだが、コストの中でも最もウェイトが
大きいのは人件費である。
 ところが、人件費は売上高が減ったからといって簡単に
減らすことはできないのであるから、変動費体質であるということは、
それだけ人件費のウェイトが小さい企業ということなのだ。
 当該企業が人件費を小さくできたのは、自社で職人さんを抱えず、
できるだけ「下請会社」や「一人親方」に仕事を丸投げしていたから
である。
 こうすれば、もっとも負担の大きい人件費を小さくすることができる。
 実際、当該企業の従業員は10名しかおらず、会社の実態としては
パパママストア状態なのだが、これくらいの規模であれば、仕事を
丸投げするだけで全社員が食べていけるだけの利益は、十分に
稼ぐことができる。
 さらに、職人さんを丸抱えしている企業は、給与体系も「年功序列制」
であることが多く、職人さんが歳を重ねるほど人件費が大きな負担となる。
 しかし、独立支援制度などを推進し、ある一定の年齢に達した職人さん
に対して独立を促すことで、人件費を変動費化することができる。

 
債務超過体質」
 当該企業は少なくとも10年以上、債務超過状態にあり、
財務分析上はどうみても「破綻状態」にあるのだから、
取引すべきではない企業ということになる。
 しかし、実際は10年以上も生き長らえていることからすると、
債務超過という状況は経営実態を表していないのであり、
決算書を機械的に分析しても、それは表面的な分析に過ぎないのである。
 つまり、当該企業は「ホンモノの債務超過企業」ではなく、
「ニセモノの債務超過企業」であるのだから、本当の姿を見極める
ことが重要である。